静岡大学サスティナビリティセンター

気候変動に具体的な対策を 産業と技術革新の基盤を作ろう パートナーシップで目標を達成しよう
2023.06.08

バイオエコノミー研究所

所長:本橋 令子(静岡大学/農学部/教授)

研究テーマ
光技術を用いた持続可能な社会基盤を担う研究を中心とした産学官連携モデルの実証研究

 

研究概要
本研究所では、農学・理学による光合成・植物バイオ研究と光バイオ技術研究が連携することで、バイオエコノミー実現に貢献する新規技術を創出するための産学連携モデルの実証研究を行う。

バイオエコノミーとは、現在の社会が持つ気候変動・温暖化ガス問題や天然資源枯渇、環境汚染や健康医療問題を、生物機能を利用した技術で解決して持続可能な社会を目指すものである。2030年に200兆円規模に成長すると試算されている。二酸化炭素の吸収と資源生産を行う光合成・植物バイオ技術は重要な技術分野となっており、既存の一次産業の枠を超えて農学・理学の研究成果の工業的利用が期待されている。
これまで浜松ホトニクス㈱とは蛍光・遅延蛍光を活用した光合成評価技術*の共同研究を進めてきた。そのような基礎的な技術の開発と並行し、光合成評価技術の社会実装について検討を重ね、光合成・植物バイオ技術の産業利用の課題を持つバイオエコノミー分野でのニーズ調査および応用開発を進めている。本提案では、当初は実績のある光合成評価技術の発展的開発から着手し、段階的に他分野への展開を検討する。

浜松ホトニクスの分担
光デバイスを農学・理学の研究現場において利用可能とし、光合成・植物バイオ技術の産業利用のための実証データを収集するための計測技術とデータ解析方法を開発する。
静岡大学の分担
光デバイスを活用した光合成・植物バイオ技術の実証データを、藻類から森林を含む植物まで収集する。持続可能な社会の実現に向け、光合成生物研究分野において光デバイスを活用することで、二酸化炭素排出量を抑えた物質生産システムの構築を目指し、実用化に結びつける。

 

▼研究所サイト
https://project-kenkyu.shizuoka.ac.jp/introduction-pj-labo/y2021/3-018