静岡大学サスティナビリティセンター

2024.07.10

7月5日(金)に「第15回ランチ de SDGs!」を開催しました

今回は、「SDGsに主体的・持続的に取り組むには?」をトピックとして、意見交換を行いました。SDGsは、私たちが到達する<べき>目標です。しかし、<べき>だけで人を動かすことは難しく、できたとしても長続きしない可能性もあります。私たちが主体的・継続的に取り組むにはどうすればよいのかを、静大教職員の皆さまと一緒に考えました。
「〜すべき」という観点から受け取られることもあるSDGsの目標ですが、「〜すべき」については哲学的・倫理学的な文脈でこれまで2,000年以上にわたって論じられてきた歴史があるとの指摘が、まず議論の切り口としてでました。続いて、最近では企業の姿勢としても、単にその企業の製品等がSDGsのどのゴールに関連しているといったアピールにとどまらず、社会的な価値の視点からその企業の存在意義に関わる部分に踏み込んで触れることが増えてきたといった指摘もなされました。また、技術と環境との関係を議論する際に「人を動かすのは倫理や道徳だ」という「べき」が強い価値をもつ欧米と、どちらかといえば周囲の雰囲気と合わせることで人の動きが決まる傾向がある日本との違いについても話題が及びました。さらに、最近耳にする「エシカル就職」と呼ばれるような学生の傾向や、欧米由来のSDGsへの批判的な見解も含めて様々な意見があることについても情報共有がはかられました。
終盤には,主体的にSDGsに取り組んでいくには「仲間づくり」が重要で、そうした仲間がいることで刺激し合うことができて、より持続的に取り組むことができるのではという意見もでました。「ランチ de SDGs!」も、これからそうした仲間づくりの一貫としても機能していくとよいのではないかと思います。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。